リッドさん作
コマンドウルフAC「愛國同志会」街宣ゾイド「ひえい号」
1:72scale
使用キット : カタラトミーコマンドウルフ
●制作コメント
率直に言って、かすかびーとさんの作品「街宣車シリーズ」を見て、その無骨さが気に入ってしまった為です。ハイ。
影響され、流されやすいんですよ。自分って。(笑)
丁度、だれもこのネタでゾイドを作っていなかった、と言うのもあり、制作を決定しました。
元々、D51やC62などのSLが大好きだったので、黒い車体に金網ディフェンスやヤグラがSLの幌を連想させたのかもしれません。
●組み立て
基本的に、ボディは、コマンドウルフそのままです。
まず、内部のゼンマイギミックを仕込まずに組み上げ、開口部をプラ板やプラ棒で塞ぎます。
その部分のディテールをハトメや金網を使って追加。コレが出来るようになっただけでも前回のジオラマよりもレベルアップを感じる自分。(笑)
次に、顔とコックピット周りの工作へ。
最初は、街宣車風に金網でバリケードを表現しようと計画。
しかし、そうすると、どうしても成型色のオレンジ色が気になってしまいました。
なので、いっそオルタナ風に装甲板で覆いをつけているように変更。
ココで登場するは「ハンダゴテ」!! これを使ってエッジを溶かし、溶接痕を表現。部分的に溶けたハンダを乗せています。
0.7ミリの真鍮線を手すり・足掛け風に曲げて、顔の側面と耳に瞬着で接着します。
そして、そこもハンダで溶接。ボディも熱で溶けてしまいましたが、荒い溶接の雰囲気を出せてるのでOKです。
耳には金網を接着してバリケードを設置。口の中には、Waveのバーニアを加工した拡声器を設置しました。
拡声器は、口があるなら口に入れるのが良いですよね。(笑)
そして、最大の見せ場、背中のヤグラの設置。
手すりをつける前に、背中のファンや吸気口を金網やパンチ板で塞ぎます。
これも端をハンダで溶接痕をつけて、それらしく仕上げます。
装甲の裏側もパンチ板でディテールを追加して、金属感を上げてありますが、余り見えません。
次に、手すりの制作。
0.7ミリの真鍮線を現物あわせで切り出し、ハンダで支柱を取り付けます。
そして、ドリルで支柱の入る穴を開け、それぞれの位置に瞬着で固定。
ココも、ハンダでそれらしく溶接痕を追加です。
右舷側には極細チェーンで出入り口風にし、昇降のための梯子を設置。
最後に、これまたバーニア改造の大音量のスピーカーをジャンクパーツと合わせて設置。
その他、スモークディスチャージャーの開口部をスペーサーに交換したり、さりげなく足回りに擦り傷をいれたりしています。
旗のポールは1o真鍮線を適当な長さに切って瞬着止め。ボディの工作は以上で終了です。
●塗装
基本色はラッカーの「Mr.HOBBY 185 スーパーフラットブラック」を使用。今回はいつものシルバー下地なども噴かずに直に塗装しました。
金属パーツなどでディテールアップした後、全パーツを一色塗装。
エアブラシを使ったのはこれだけ。 後は、筆塗り+ドライブラシで仕上げます。
まず、スモークディスチャージャーや、脚部ダンパーなどを「Mr.HOBBY SM01 スーパーファインシルバー」で塗装。
それと同時に、ボディの角部分を中心的にチッピングを施しておきます。
それが終わると残りはドライブラシのみで仕上げていきます。
使用色は、アクリル塗料「タミヤカラー XF-16 フラットアルミ」と「同 XF-6 コッパー」。
まず、「フラットアルミ色」をチッピングを施した角を中心にブラッシングし、次に、人が立つやぐらの内部とボディ周辺へ移動。
全て、重力方向へ筆をサカサカと動かしていきます。
それが終わったら、「コッパー」を同様にブラッシングしますが、こちらは、接合部や角(つまり、塗装が一番先に剥げる場所)のみに留めておきます。
こうすると、よりリアルになりますので。
最後に、塗りすぎた所をふき取り、基本色でリタッチを行って、塗装は終了。
●仕上げ
パトライトは、手芸用品店で手に入れた「キラキラビーズ赤」。
未加工でこの状態なので、アクセントに重宝します。瞬着でポン付けです。
同様の「キラキラビーズ」の橙色のものを首につけ、ウインカー。後部に赤色を付けてブレーキランプを表現しました。
簡単ですが、公道に必要そうな物をつけてみました。雰囲気重視です。
作業もいよいよ大詰め。デカール張りです。
日本風にする為、英語表記のデカールを使用していません。脚部に最低限必要そうな印を入れたのみです。
残りは、1/700艦船の余った日の丸や軍艦旗、1/48や1/72ゼロ戦などの戦闘機の日の丸を流用しました。
なので、形式表に「零式艦上戦闘機」とかかれてたりします。(笑)
他にも、鉄道模型ジオラマ用の「部外者立ち入り禁止」や「合理化反対」などもあり、コックピットには、バスに使われる「ワンマン」表記しています。(笑)
首の装甲の右側には艦船名用デカールを使って「ひえい」と命名しています。
実は、戦艦「比叡」は少しばかり自分とつながりがあるのでね。文字が見えにくいけど。
最後に、旗の取り付け。 これは、イラストレーターで描いたものをマット紙に出力してカット。
それを、ビーズ止めの金具で真鍮線に挟み込んで固定して完成です。
あ、旗に書かれた「愛國同志会」は、それっぽくしただけで、存在しませんし、あったとしても実物とは無関係ですので。(汗)
●全体コメント
かすかびーとさんに影響されて、作った事も無い街宣車をゾイドで表現するという無謀に挑戦した今回。
完成してみれば、なかなかカッコよく、重厚な雰囲気に仕上がったので、気に入っています。
ただ、熱転写プリンタなどを持ってないので、デカールで菊花紋章や白文字表記が出来てないのが、ちょっと心残りですね。
でも、これだけで充分雰囲気は出てるので、別に良いんですけどね〜。
…え?なんで表記が「コマンドウルフAC」かって?
「愛國(Aikoku)カスタム(Custom)」の頭文字ですよ♪
だれも「アタック(Attack)カスタム(Custom)」だとは言ってませんぜ?!(=w=)フフフ…
〜ZAOD特派員のせ氏コメント〜
ついにvol.1最後の作品になりましたね!!
この街宣コマンドウルフ、ただ黒く塗っただけではないなというのは一目見て気づいたのですが、見れば見るほど細かい部分まで凝られているのが分かりますね!!
全体の色のバランスを考えてのオルタナ風キャノピーだったり、各部に散りばめられたパンチングプレートなど、無骨な雰囲気がかなり出ています!!
首に取り付けられたスピーカーも街宣車らしさを強調していますね。
そして背中に設置されたヤグラがこれ重要なポイントなんです!!
手すりの加工なんかはウォーターラインの模型なんかを見るときにいつも釘付けになる部分なのですが、今回も釘付けでした(笑)
これは手先が器用でないと為せない技ですっ。。僕には無理ポ。。。
ハンダで溶接されたエッジ部分も見落とせない表現ですね!このプラが溶けてガジガジになった雰囲気が大好きです♪
ただハンダごてだと、どうしても細かい作業に向かないので火をつけた線香などでやってみるとさらに精度が上げられるかも知れないですね^^
あと、個人的にツボだったのが耳の加工です♪これメッシュと金属棒を複合させて表現してるのでしょうか?
そしてウェザリングです!!!この機体の雰囲気を印象付けるのは、なんといってもこのダイナミックなチッピングでしょう。
既に公開されているシールドライガーのジオラマでもそうですが、リッドさんの乗せる銀色には存在感がありますね!
好みとしては銀一色だけではなくサビ色などを乗せてみるというのも、使い込まれてる感じが出て面白いかもしれません^^
とにかく軽量ゾイドのコマンドウルフがここまで無骨な雰囲気に変わるとは驚きです!!
前回の作品に比べてもかなりレベルアップしていらっしゃるようで、vol.2が恐ロシア…(笑
〜主催者かすかびーとコメント〜
( ´,_‥`)プッ 良いや〜ん
故意じゃないとは言え、これをラスト掲載作品にしてしまって皆さんゴメンナサイw
ノリが好きですね。たまにはこういうのも良いと思います。
溶接跡はちょっと厳しいかな?
あまりにオーバースケールなので、溶接ビードの再現には見えませんでした。
1/72でビードを表現するならば、相当にデリケートな処理をする必要があると思います。
まずエッジにパテを持って整面処理⇒ビシッと角を出し、そして板ヤスリでC面出し
その部分にメンタムをたっぷり含ませた柔らかパテを持って、乾燥する前にスパチュラでビードディテールを造形するッ…てな感じで。
その他装飾や塗装はイイ感じです。
明らかに作風が進化していることを感じます。
オリジナルデカールが作れないことは残念ですが、でも軍艦モデルからの流用とは…良いことに思いつきましたね!
ここからは街宣車に関するマニアな話になってしまいますがw
キャノピーを装甲板化したことは大正解ですよ〜!
街宣車フリークは、とにかく鉄板で覆われた無骨なデザインを好みます。
たとえキャノピーに金網を張るとしても、鉄板に極小の隙間を設けてその部分に張るm9(゚∀゚)
そして拡声器は、このサイズの機体ならもっともっと大型のものが良かったです。
頭部と同じくらいの大きさがあるとそれなりに迫力出たと思うんですよねぇ〜
各所パンチングや耳の集音機的なメッシュなど、良い味出しています。
これにて!ZAOD vol,1全作品掲載完了です!
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