トゲさん作
ゴジュラスギガ改
1:72scale
使用キット : プロトゴジュラスギガ
《機体説明》
ゴジュラスギガの運動性能をそのままに近距離〜中距離用の各種射撃兵器を装備させたギガの改良型。
射撃兵器を装備したことにより接近戦をより有利に進めることができる。
《製作について》
全身の表面処理と基本工作を済ませ、腕の万歳を解消し、コクピットを作りこみ、尻尾の先にジョイントを仕込むなどの工作の後、塗装です。
グラデ塗装をしてからエナメルでウエザリングをしています。グラデの陰影をきつくするためにまず、すべてのパーツをブラックで塗りつぶし、ベース色とします。
その上から、白いパーツはサンドイエローやタンなどを混ぜた黄ばんだ乳白色でハイライトを塗っていきます。(真っ白だと軽い印象になってしまいます)
ダークグレーのパーツは捨て色のダークグレーを塗り重ねてグラデーション塗装。基本塗装が終わったら、ラッカーつや消しクリアで多めにトップコートして表面保護。
そしてフラットベースを混ぜたスモークグレーで適当に、あえてムラになるようにシャドーを吹いていきます。ここでやりたい放題汚しまくり ます。
次に薄めに希釈したクリアーオレンジを部分的に吹いて、パーツの黄ばみを表現。腿のパイプなどにも吹いて、味付けをしていきます。
そしてエナメルでウォッシング。白いパーツはフラットブラック+フラットブラウン+フラットベースのこげ茶で。
ダークグレイのパーツはフラットホワイト+フィールドブルー+フラットベースの青白い色で。
一回目は薄めに希釈して、延ばすように。二回目は濃い目に希釈して縦方向を意識しながらわざと筆ムラを残すように塗っていきます。
ウォッシングが終わったら、再びラッカーつや消しクリアで表面保護。
次にこげ茶(ウォッシングに使ったものより明るい色)で流れ出た錆を描いていき、乾燥後にエナメルシンナーをつけた筆でぼかしていきます。
ダークグレイのパーツも同様に青白いエナメルで流れ出た汚れを再現。そして楽しい楽しいチッピング。ガンメタルで剥げそうな所にハゲチョロを描き込んで行きます。
最後にシールやゾイドでカールを貼って、その上からラッカーつや消しクリアを吹いて完成です!
表面処理・工作から塗装・ウエザリングの全工程にかかった日数は7ヶ月です。もう大きいゾイドは作りたくないですw
《トゲさんコメント》
最近のホビー誌の作例はどれもパステル調の綺麗仕上げの一色ばかりで、正直ウンザリしていたので、思い切って汚したゾイドが欲しくなり、思いっきり汚しました。
ギガの巨大感、重量感が伝わるように頑張りました。今ではお気に入りのゾイドです。
〜主催者かすかびーとコメント〜
当コンペ一番乗りにしていきなり超ハイレベルな作品です!
しかも塗装方法をかなり詳細にご説明頂けましたのでとても参考になります ^^
黒ベースの上からホワイトグラデーション(いわゆるマックス塗りですね)をされていてとても重厚なイメージに仕上がっています。巨大なゾイドにはマックス塗りがよく似合いますね。
基本色であるホワイトには様々なイエロー系の塗料を隠し味的に調合されているとのことですが、それによって見事に退色や黄ばみが表現できています。
私は退色表現と言えば油絵具の数種類の色を表面にすり込む(フィルタリング)手法しか知りませんでしたが、
フィルタリングのみでは少々わざとらしくなってしまう感がありました。基本塗装の段階からウェザリング前提にして塗料を考えることも重要なのですね…
ウォッシングも一度で終わらせず数回に分けて行うことによって「わざとらしさ」を解消しごく自然な汚れを表現できています。
このクオリティーならば製作に7ヶ月掛かったというのも納得です(汗
トゲさん、皆のお手本となるような良い作品をご投稿頂きどうも有り難う御座いました!
もう大きいゾイドは作りたくないなどと仰らずに、次は帝国軍の大型が見てみたいので是非宜しくお願いしますよ(爆
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